こんにちは! パチンコ店員のヒカリ(@hikari_pachinko)です!
パチンコ店員をやっていると、聞かれる質問の中でも多いのが、「遠隔操作してるの?」ということです。
正直、この質問はいくら私が「ないよ~」といっても、「企業秘密なんでしょ」とか「絶対ウソだ! 私この前〇〇って台で1000Gもハマったんだから!」とかいう答えが返ってきてうんざりします。
ただ、せっかくこのようなブログをやっているので、この疑問をお答えしたいと思います。
結論から言いますと、パチンコの遠隔操作は現在、ほとんどないといっていいでしょう。
「現在」、「ほとんど」といった言葉を使ったのは、後に解説します。
とにかく、私自身働いている中で、そして、様々なことを調べていく中で、パチンコの遠隔操作は限りなく難しいと感じました。
その理由について、解説していきたいと思います。
目次
規制が厳しい
現在、パチンコ店による規制は、非常に厳しいものとなっています。
仮に、遠隔操作が行われたとバレたら、すぐに営業停止処分となります。
しかも、この営業取り消し処分については、法人に対して行われ、チェーン店すべての営業ができなくなってしまうのです。
考えてみてください、遠隔操作によって、どれくらいの利益を得ることができるのでしょうか?
勝っている人に対して、遠隔操作を行ったからといって、お店の利益はせいぜい一台あたり数万円です。
これに対して、営業取り消し処分となれば、それだけで何十億というお金を失うことになります。
実際、営業停止処分を受けて、廃業したパチンコ店も数多く存在します。
お店側は、そんな割の合わないことをするのでしょうか?
パチンコの構造上難しい
遠隔操作をするということは、外部の機械から、この台に玉を出す、玉を出さないといった、入力信号を与えることになります。
そして、そのためには、パチンコ台に入力口が必要となります。
しかし、パチンコ台には出力口はありますが、入力口はありません。
そのため、遠隔操作をするとなると、入力口を新たにつける改造を行わなくてはなりません。
しかし、そんな改造すぐに分かりますし、パチンコ台の検査で引っかからないわけがありません。
そのため、遠隔操作はパチンコ台の構造的に難しいのです。
よく遠隔操作の理由として挙げられる話に、ホールコンピュータの存在があります。
確かに、ホールコンピュータはお客様の出した大当たり回数や出玉を記録しています。
ただし、それはあくまでパチンコ台からの出力信号によってであり、入力信号ではない、つまり、遠隔操作の証拠にならないのです。
機種の入れ替わりが激しい
みなさんは一つの機種のパチンコ台がどれくらい設置できるのかご存知ですか?
実は、パチンコ台やスロット台は、検定を受けてから3年間、最長でも6年間しか設置できないことになっています。
さらに、みなさんの周りのパチンコ台を見ても明らかですが、そんなに長く設置している第ってないですよね。
大抵の機種は2,3ヶ月で撤去となってしまいます。
先ほど説明したように、パチンコ台の遠隔操作を行うには、パチンコ台を改造しなければなりません。
そのため、遠隔操作をしようと、せっかく改造したとしても、2,3ヶ月で撤去されてしまうため、また同じ作業をしなければならないのです。
これって、ものすごく効率が悪いと思いませんか?
遠隔操作の事件は過去十年以上起きていない
全国のパチンコ店の情報を掲載している「P-WORLD」においては、過去のパチンコ業界ニュースを見ることができます。
そこで私が調べた限りでは、パチンコ店の遠隔操作事件は、2007年横浜のパチンコ店「ボナンザ」で起きた遠隔操作事件を最後に、確認することができませんでした。
(P-WORLD業界ニュース 「遠隔操作」の検索結果)
もし、遠隔操作が現在も行われているとすれば、13年間もの間見つかっていないとはちょっと考えにくい話です。
実際に起きた事件
ただ残念ながら、過去に遠隔操作が存在したことは事実です。
このニュースを紹介したいと思います。
2004年7月22日 京都「ローレル」遠隔操作事件
この事件では640台中145台に、インターネットを使って、大当たりの確率を調整できる装置を取り付けています。
現在よりも、パチンコ台の規制がだいぶ緩かったからこそ、できた行為だと考えています。
インターネットを使った遠隔操作で出玉を調整できる違法な装置をパチンコ台に取り付けたとして、京都府警生活安全企画課と福知山署は二十一日、風営適正化法違反(遊技機の無承認変更)の疑いで、同府福知山市駅南町の遊戯施設会社部長、朴潤明容疑者(二九)と、同市のパチンコ店「ローレル」店長、右田大作容疑者(三三)を逮捕した。
調べでは、二人は昨年九月、府公安委員会の承認を受けずに、同店など二店のパチンコ台計約六百四十台のうち約百四十五台に、ノートパソコンのインターネットを使った遠隔操作で「大当たり」確率を調整できる違法な装置を取り付けた疑い。
同署などは朴容疑者らが営業利益を上げるために設置業者に依頼したとみている。
利用客の男性が昨年四月、「朝からパチンコに十万円を注ぎ込んだのに、一回も当たらない」などと通報したことから同署が捜査。朴容疑者らは「まったく知らない」と容疑を否認しているという。
出典元:ネットで出玉を調整 店長ら逮捕
2007年6月1日 横浜「ボナンザ」遠隔操作事件
このボナンザ遠隔事件を最後に、パチンコの遠隔事件を確認することができませんでした。
よく、ネット上で出回っている遠隔の証拠として挙げられる動画は、この事件のニュース映像であることが多いです。
店内のパチンコ機34台を遠隔操作していたとして横浜市内のパーラー《ボナンザ》の常務と元店長が4月23日に逮捕されていた事件で、神奈川県警生活保安課と戸部署は5月10日、すでに逮捕されている2人の容疑者と共謀し、遠隔装置を取り付けた疑いで静岡市内の遊技機卸販売業者1人を新たに逮捕していたことが分かった。神奈川新聞など各紙が報じた。
なお、同店は摘発後すぐに廃業届を行政に提出しており、すでに閉店している。
まとめ
パチンコの遠隔操作が難しいという理由をわかっていただけたでしょうか。
もちろん、すべてのパチンコ店を調べることは不可能なので、絶対にないと断言することはできません。
ただし、これまでの理由により、「遠隔操作をすることは非常に難しい」と言えると思います。
遠隔操作について、少しでもみなさんの考えが変わってくれれば、パチンコ店員の私としてはうれしいです。
・規制が厳しい
・パチンコの構造上難しい
・機種の入れ替わりが激しい
・遠隔操作の事件は過去十年以上起きていない
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